今回、飯島奈美さんにつくってもらうのは「ちらしずし」。
こどもたちに、ほんのちょっと、いいことがあった日。
たとえば、テストでいい点をとったとか、剣道の段があがったとか、
「ちょっとしたお祝い」の日の、ごはんです。
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まずは、ペーパータオルで‥‥
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なにかを「ぎゅっ」とおさえています。なんでしょう?
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油揚げでした。油抜き、ゆでこぼすんじゃないんですか?
「少量だったら、これでじゅうぶんですよ」
ほんとだ、たっぷり油がとれてますね。
「厚手で、揚げたてのものだったら、とらなくってもいいくらい」
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タテに三等分。
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それを細かく刻んでいきます。
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こちらはお米。といで20分くらいつけておきます。
暑い時期ならちょっと短め、寒い時期ならちょっと長めに。
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はごたえのある野菜を用意します。
この撮影のとき使ったのは、ごぼう、れんこん、たけのこ、にんじん。
ほかに、ふきもあります。
(夏場でしたら、さっと茹でた枝豆やゴーヤ、
刻んだみょうがなども、いいですね。)
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にんじんの皮をピーラーでむきます。
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「包丁に、親指をそえて固定すると、ピーラーがわりにもなりますよ」
えっ! それは、すぐできるものですか?
「ちょっと練習が必要かな。たくさん素材があるときに
ちょっとやってみてくださいね」
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干ししいたけ。ぬるま湯でもどしておきましょう。
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れんこんは、包丁で皮をうすめにむいておきます。
「でこぼこしているので、ピーラーだと、
ちょっとむきにくいですね」
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タテに4分の1に。
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うすく、いちょう切りにします。
シャキシャキさせるために、
ちいさなボウルに水をはり、盃いっぱいくらいのお酢をといて、
そこにひたしておきましょう。
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にんじんも同じように、いちょう切り。
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たけのこの水煮は、硬いところはとりましょう。
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こういう、色が変わったところも、ちょっと硬いですよね。
取り除いておきます。
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これもおなじようにタテ半分、さらに半分にして‥‥
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さくさくといちょう切りにします。
ふう‥‥けっこう、手間がかかりますね!
じつは、まだまだ下ごしらえはあるのです。
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ごぼうをささがきにして、酢水につけておきます。
酢水は、ボウルに水を張って、
盃いっぱいくらいのお酢をといたものです。
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こちらは、かんぴょう。
ざぶざぶと、流水で洗って、塩でもんで、もういちど洗います。
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5分ほど、茹でます。
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茹でたかんぴょうを、水洗い。
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きゅっと、しぼります。
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食べやすいよう、細切れにしておきましょう。
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こちらは、もどした干ししいたけ。
いしづきを取って、半分に切って、さらに細切れに。
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水をすって、白くなったお米を、
ざるにあげておきます。
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ちらしずしの基本的な材料が、そろいました。
‥‥でも、まだまだです。
「ちょっとしたお祝い」ですから、ごちそう感を出さなくちゃね。
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車えび! まぜるというより、さいごに飾ります。
まず、あたまをはずして。
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ワタを、楊枝で抜きましょう。
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あとで茹でるので、いったんボウルに。
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こちらは、ふき。ちょうど撮影の頃、旬でした。
(地域によってもことなりますが、3月から5月ですね。)
いまはちょっと、新鮮なものを探すのは難しいので、
かわりに枝豆やセロリなど、工夫してみてくださいね。
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硬いところは切り落とし、鍋に入る長さに切ります。
ちょっと塩を振って‥‥
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板ずりします。こうしておくと、あとで、すじを取りやすいので。
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こちらは、きぬさや。
先を折って、両側のすじをいっぺんに取っちゃいましょう。
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こんなふうに。
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きぬさやと、ふきを続けて茹でるので、
フライパンをつかいます。
長いふきも入って、すぐお湯がわきます。
沸騰したらきぬさやを入れて、さっと茹でて、すぐにあげます。
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水でさらさなくていいですよ。
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きぬさやを茹でたあと、同じフライパンでふきも茹でます。
時間は、5分ほど。
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茹であがったら、水にとって、さまします。
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すじを取りましょう。
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そして斜め切りに。
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ふきに味をしみこませます。
つけ汁は、かつお、こんぶでひいただしに、塩を加え、
そのまま飲めるくらいの味をつけたものです。
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野菜の下ごしらえの途中ですが、ご飯を炊かなくちゃ。
お米5合に、大さじ2のお酒を加え、
「かため」に炊き上がるように水を加えます。
土鍋で炊くかたは、いつも炊いている感じより
すこしかためになるように加減をしてくださいね。
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だし昆布を、こんなかんじで2枚。
これで炊飯器にセットしてください。
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野菜にもどりましょう。
れんこんを、さっと茹でます。2分くらい。
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れんこんをつける、甘酢をつくります。
お酢30cc、水70cc、
砂糖大さじ1、塩小さじ1/2を、よくまぜておきます。
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れんこんを、ざるにあげて、あら熱を取ったら‥‥
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すこしとって、つくっておいた甘酢につけましょう
(甘酢につける分:煮る分を、1:2くらいで)。
これは、完成してから、上にトッピングするれんこんです。
のこったれんこんは、ほかの具材といっしょに味をつけます。
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しいたけ、かんぴょう、油揚げは、「濃いめ」に煮るチーム。
ごぼう、れんこん、たけのこ、にんじんは「薄め」に煮るチームです。
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ふたつの鍋で同時にすすめましょう。
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「濃いめ」の味付けは、だし300cc、
濃いくちしょうゆ大さじ1.5、砂糖大さじ1.5、お酒大さじ1.5。
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「薄め」のほうは、 だし200cc、
薄くちしょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1、お酒大さじ1。
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材料と、調味料を入れたら、火にかけて、
落とし蓋をして中火で煮ていきます。
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汁気がなくなるまで煮しめますので、
ときどき落とし蓋を取って確認してくださいね。
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酢めし用の、あわせ酢をつくっておきましょう。
120ccのお酢に、砂糖大さじ5、塩大さじ1をよくときます。
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トッピングにする車えびに火を通しておきます。
だし250ccに、お酒・薄くちしょうゆ・みりんを
それぞれ大さじ1ずつあわせ、沸騰したところに
一気に入れましょう。
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火が通ると、きれいな赤い色が出ます。
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このくらいの感じになったら大丈夫。
火を止めて、そのまま冷ましておきます。
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野菜も、汁気がなくなりました。
火を止めておきましょう。
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ちらしずしといえば、錦糸卵。
ボウルに卵を割り入れましょう。
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4つあれば、OK。
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砂糖大さじ1。それに塩少々。
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水とき片栗粉を、すこし。
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泡立てないように、かきまぜます。
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フライパンを強火で熱し、いったん火からおろして、
油をうすくひいたところに、卵を入れます。
うすく全体にのびるくらいの量を調整してください。
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弱火で焼きます。
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表面が乾いて、流れなくなるくらいまで焼いたら。
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いったん火からおろし、
そっとめくり、お箸にひっかけて。
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もちあげて。
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ひっくりかえします。
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空気が入ったら、ちょっとおさえて、
火にもどします。
半熟の部分がのこらないように、さっと焼きましょう。
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焼き上がったら、とりだして、まな板の上で二つ折りに。
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さらにくるっと丸めて。
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端からこまかく刻んでいきます。
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これをくりかえせば、錦糸卵のできあがり!
ちなみに、直火ではなく、湯せんしたフライパンでじっくり加熱すると、
茶巾ずしに使うような、つるつるのうす焼き卵になりますよ。
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さて、冷ましたエビ。足と殻をむきましょう。
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あとでトッピングに使います。
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おっ、ごはんが炊き上がりました。
だし昆布、ご苦労様!
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炊飯器のへりを、しゃもじを入れてぐるっと一回転、
それから「えいやっ!」と、飯台にあけます。
飯台は、水で濡らしてから拭いておいてくださいね。
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ほら、きれいに外れました!
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つくっておいた合わせ酢を、一気にかけます。
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お酢が全体に行き渡るように、
さっくりと混ぜます。
まだ、あおがなくて大丈夫。
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具材を入れます。一気に入れます。
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薄味のほうも、入れます。
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さっくり混ぜましょう。
ごはんがあたたかいうちのほうが、じょうずに混ざりますよ。
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うちわで、あおぎます。
ときどき、ごはんの上下をかえしてくださいね。
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おいしそう!
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トッピングにする「ヅケ」をつくります。
まぐろの切り身を、おしょうゆ・みりんを同量にまぜ、
すりごまを適当に混ぜたつけだれに、入れます。
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さっとからめば、大丈夫。
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さあ盛りつけ!
大皿に、ぜんぶのせちゃいましょうか。
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錦糸卵を、はらりとかけて。
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甘酢につけておいたれんこんをちらして。
(あ、数枚残しておいてください。
このあと、上から見えるようにトッピングしますので。)
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ふきをのせて。
94/100
ヅケをのせて。
95/100
車えびをのせて。
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そうだ、イクラもあったんでした。
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きぬさやを、最後にしたほうが色味がきれいです。
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そして、残しておいたれんこんも上にのせます。
あ‥‥忘れてました。
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木の芽を、ぱんと叩いて。
いい香りです。
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いかがでしたか、飯島さんのちらしずし。
つぎのお休みに、ぜひつくってみてくださいね。
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「LIFE」が、1冊の本になりました。
ほぼ日刊イトイ新聞に掲載した11品に、
本書のために11品の新作を追加。
副菜を含めると30品のレシピを掲載しています。
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